その2では、実際のSFTSの特徴をまとめていきます。



SFTSの特徴
マダニの咬傷感染した動物の体液・排泄物から感染する

▷SFTSウイルスを保有するマダニに人が直接咬まれて感染するルート

 ▷ SFTSウイルスに感染した動物の体液・排泄物との接触で感染するルート

 SFTSイルスに感染した人の体液・排泄物との接触で感染するルート
があります。

 〇診断が難しい 

現時点では、検体を検査機関に送り、遺伝子検査までしないと確定診断ができません。また発症時は急激に一般症状が悪化するようですが、発症初期の症状が、風邪や胃腸炎と被っています。

人での症状:発熱 下痢嘔吐 意識障害 皮下出血 等です。

 〇ワクチンが人用、動物用、ともに発売されていない。

研究はされている様です。

〇特効的な治療方法は確立されていない

人の医療では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に使われた抗ウイルス薬が有効だったという情報がありますが、それでもまだ致死率は高い模様です。

https://www.niid.go.jp/niid/ja/basic-science/virology/10200-vir-2021-03.html

 〇人での死亡率は高く、2030と言われている。

ここ数年大きな変化は無いです。特に高齢の方の致死率が高い模様です。

 〇西日本を中心に発生数が増えてきている

発生件数の増加、発生地域の拡大が認められます。

 

SFTSの症状 

〇猫がSFTSを発症した場合の症状は、衰弱・脱水・発熱・黄疸 等と言われています。

猫での病原性は高いため、経過は早く致死率も約60%と高いです。

発症中は唾液、便、尿にウイルスを排出します。対症療法に反応した場合回復することもあります。一度回復した猫は抗体を持っているので再発はしないはず、との事。

※猫で発症後2週間後にはウイルスの排出が無くなったとの報告あり

外で生活しており、マダニにかまれる可能性がある猫に上記の症状が出ていた場合、警戒した方がよいかもしれません。

 〇犬での症状は同様に衰弱・脱水・発熱・黄疸 等です。

猫と違い、不顕性感染(症状が出ない感染)が多い可能性があるとの事。

発症した場合の致死率は約40%程度と猫よりは少し低い程度です。

 




その他

SFTSウイルスに有効な消毒

次亜塩素酸 ビルコン ポピドンヨード アルコール 等の消毒薬

または熱水消毒 80℃ 10分 ※熱湯なら確実

 

〇看護時に人の医療機関で推奨されている防護具

ゴーグル・フェイスシールド

エプロン、2重のゴム手袋、マスク

※エアロゾル感染の危険性が指摘されています。

SFTSウイルスの遺伝子を調べた研究によると、中国由来のウイルスもあれば、日本国内で進化していった形跡のあるウイルスもあるとの事です。

昔から日本国内に存在していたが、ほかの病気と間違えられたり、原因不明の病気として片付けられたりして表在化していなかっただけかもしれません。

 


以上、厚生労働省、国立感染症研修所の
HPを参考に作成しました。